連日の疲れのせいか、今朝はうっかりしたことに二度寝をしてしまった。旅行で寝坊をするなんて、私としたことが、と慌てて朝食をとりにいった。
ボンチアーニホテルは思ったよりもいいホテルだったので、朝食はどんなおいしいものが出るだろう、とルンルン気分で食堂までいった。ところが、そこで目にしたものは、ローマのホテルと変わらない、いやもしかしたらそれ以下の素っ気ない朝食であった。
日本のものにくらべ味気ないパン、他にゆで卵くらいはあっただろうか。あとはオレンジジュースやコーヒーくらい。食べる気をなくしてしまったので何があったかすらろくに覚えていない。イタリアであまり高くないホテルでは、朝食はきっとこんなものなんだろう、とあきらめの気持ちにいたった。
朝食は早々に切り上げ、明日の夕方ローマに帰るための電車のチケットを予約しに駅に行くことにした。こちらに来てチケットを買うのは初めてだったので、ちょっと緊張。フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅は国際線も出ているため、チケット売り場は国内線と国際線の2つに分かれていた。売り場はどちらもけっこう混んでおり、列が長くできていた。
まず壁にはってある時刻表をみて、自分たちがどの電車に乗りたいのかをチェック。そしてドメスティック(国内線)の切符売り場に並んだ。またもや『地球の歩き方』によると、イタリア語がしゃべれない場合は、あらかじめ紙に必要事項をイタリア語で書いて出すとスムーズに買えると書いてある。その見本が『地球の歩き方』に乗っていたので、出発日・列車番号・発車時間・乗車駅・降車駅・片道か往復か・利用クラス・喫煙か禁煙か・切符の枚数など順番にイタリア語で書いていった。
いよいよ私たちの購入の番がまわってきた。窓口にはピアスをして金髪で短髪の、サッカー選手にでもいそうな若くてかっこいいお兄さんが座っていた。私がおずおずとメモを差し出すと、大げさに「アーッアッアッ」と言い、これは困ったといったようなジェスチャーをとるのであった。
「えっ、やっぱりこんなメモでは通じない?!」と焦り始める私。しかしお兄さんは突然、私のメモのイタリア語の添削を始めたのであった。どうやら私は急いでメモを書いたため、ちょっとしたスペルのミスがいくつかあったらしい。それを全て見逃さず、イタリア語の発音つきで私に一つ一つ添削をしてくるお兄さん。私たちの後ろには、まだやはり長い列が並んでいる。あ〜、きっとこんなことをしているからこの長い列はあるのか・・・、と列の意味が少しわかった気がした。
しかも、添削が全て終わったお兄さん。メモに「B」と評価を書き終わると、次はたどたどしい日本語で「イットウ(一等)、ニトウ(二等)、マンセキ(満席)!!」と嬉しそうに言ってくるではないか!何度聞き直してもそうに言う。これは困った、他にローマに帰る方法はあるだろうか、と彼と顔を見合わせていると、そのうちそれは冗談だよと切符を発行してくれた。ったく、冗談ならもっと早く言えよ!とちょっと思ったけど、イタリアらしいとってもおちゃめで楽しいお兄さんだった。ちなみに、切符は二等席でフィレンツェ・ローマ間が一人29ユーロ(大体4000円ちょっと)だった。
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